(参考)「スイトン」由来の原典・週刊朝日(1961.12)

「わたしの博物誌」抜粋

私も、かなりはげしい吹雪の、寒い日にこの原をのぼり、ストーブのごうごう燃えているのが何よりありがたいロッジに泊まった。そこでこの蒜山にはスイトンという恐ろしいものがいて、人間を引きさいて食うという話を聞いた。

どうしてスイトンなどという名前がついたのだろうかと思ったら、スイーと飛んで来てトンと一歩足で立つからだという説明である。 こういう話になると私は体を乗り出して、子どものころの、「それから?それから?」という表情になるらしい。それからスイトンは人間が考えたり思ったりしていることがみんな分かるのである。・・・・その山を歩きながら、スイトンがトンと一本足で私の前に立ちふさがってくれないものかと思った。

 

ぼくが今何を考えているかあててごらん。そういうとスイトンは首をかしげる。口惜しがって歯を,かちかち 言わせる。私はからかいすぎて結局は食われるかも知れないが、しばらくはスイトンと一緒に遊べそうな気がした。

 

 

蒜山国民休暇村駐車場に現れた「スイトン」

2000年以後この姿が定着